ドダン・ブーファンのポトフ
  ドイツのソーセージ



 ソーセージのメッカ、ドイツでは、ソーセージが大好き。
 各地方に、特徴的なソーセージが存在する。

  フランクフルター・ヴルスト(Frankfurter Würst)/フランクフルト・ソーセージ

フランクフルター・ヴルスト(Frankfurter Würst)
 ドイツ語で、フランクフルトソーセージという意味のソーセージ
 豚肉牛肉のミンチ、細かく刻んだ玉ネギコリアンダーマジョラムメース、マスタードシード、、白胡椒ニンニク砂糖等で味付けされ、羊の腸に詰められる。

 フランクフルター・ヴルストの起源は17世紀、ヨハン・ゲオルグヘーナー(Johann Georghehner)と言う肉屋が作ったソーセージフランクフルトに売りに行き、これがフランクフルトに広まった。
 1860年以降は、フランクフルター・ヴルストは、フランクフルト起源の食品として、保護されている。
 1929年以降は、ドイツ国内でフランクフルター・ヴルストを名乗れるのは、フランクフルトで作られたもののみとなった。

 Hot Dogs WHO COOKED THAT UP?
 History Of Sausage
 Frankfurter Würstchen
 アメリカン・フードについて - その4 から引用




  ボックヴルスト(Bockwürst)

ボックヴルスト(Bockwürst)
 ドイツでポピュラーなスモークソーセージ。ボックとは本来山羊を意味するが、名前の由来は、ボックタイプのビールと一緒に食べ、胃に流し込むからなんだそう。

 1889年に、ベルリンのパプのオーナー、リチャード・ショルツ(Richard Scholtz)氏が、フンボルト大学の関係者とパーティを主催した。
 リチャード・ショルツは息子のオットーに、フィードリッヒ通り沿いにあったユダヤ人の肉屋、ベンジャミン・ローエンタール(Benjamin Löwenthal)の店に、ソーセージ用の肉を買いに行かせた。
 ユダヤ人豚肉が食べられないので、ベンジャミン・ローエンタールは、仔牛肉牛肉をオットーに販売し、その肉でリチャード・ショルツが作ったのが、現在のボックヴルストの始まり。
 この際のパーティで、ボックビールを振る舞い、つまみとして出したソーセージが大好評となり、それがドイツ中に広まった。
 リチャード・ショルツのパブでは、最初ボックヴルストに、焼いたポテトを添えていたが、1900年を過ぎてすぐに、マスタードを添えて出すようになった。

 ベースとなる肉は、山羊は使わず、牛肉仔牛肉、または豚肉を使い、細かく肉を挽く。
 玉子、胡椒生姜パプリカメースコリアンダーシード等で味付けし、水、または牛乳を加えよく混合させ、羊腸、豚腸、またはコラーゲンケーシング(ソーセージを詰めるためのコラーゲンのチューブ)に、10センチ程度の大きさに詰める。
 70度弱で20分から30分間温燻し、冷水で粗熱を取る。

 食べる際には、80度の湯で10分から15分茹でるか、または5分から10分グリルする。

 What Is Bockwurst?
 Bockwurst Sausage
 Bockwurst
 Bockwurst から引用




  ブラートヴルスト(Bratwürst)

ブラートヴルスト(Bratwürst)
 ドイツの屋台で良く食べられる、焼きソーセージ
 名前の由来は、ブラート(Brät)・・・叩いて細かくした肉、ヴルスト(Wurst)・・・ソーセージの意味。

 仔牛肉または牛肉豚肉のミンチに、白胡椒マジョラムパセリナツメグセロリシード、メースカルダモン生姜等で味付けされ、羊の腸に詰められる。
 ブラートヴルストは、いったん茹でた後焼かれる。マスタードを添え、そのまま食べたり、ザワークラウトと共にパンに挟んで食べたり、煮込み料理に使われる。

 ブラートヴルストの起源は古く、最も古い記録は1313年9月13日、ニュルンベルグ協議会が作成した憲章に名前が登場する。
 1404年、テューリンゲン州のアルンシュタット修道院(Arnstadt)の請求の写しに、名前が登場する。
 最も古いレシピは、1432年で、当時の消費者保護法では、不味い肉を使ってブラートヴルストを作った業者は、1日の賃金分の罰金刑を受けたそうである。

 A Seven-Part History of Sausages – Part Two: Bratwurst
 Thuringian sausage
 Bratwurst から引用




  ニュールンベルガー・ロストブラートヴルスト(Nürnberger Rostbratwürst)

ニュールンベルガー・ロストブラートヴルスト(Nürnberger Rostbratwürst)

 ニュルンベルグ名物のブラートヴルスト
 1313年9月13日に、ニュルンベルグ協議会で、小さな豚肉100パーセントソーセージの憲章を採択したのが、最古のブラートヴルストの記録。
 当時、制定された憲章に則り、役人である食肉検査官が作られたブラートヴルストの、原材料、重さ、大きさの検査をした。
 1554年に亡くなった、聖ローレンツ教会内の料理人の墓碑銘に、ニュールンベルガー・ロストブラートヴルストの憲章を破った事が記されている。
 1998年に、ニュールンベルガー・ロストブラートヴルスト保護協会が設立された。
 2004年以降は、EUの原産地名称保護プログラムで、保護されるようになった。

 豚肉水、白胡椒砂糖マジョラムコリアンダーシード、ナツメグニンニク味付けして豚の腸に詰める。
 ニュールンベルガー・ロストブラートヴルストの特徴として、マジョラムの香りが利いている。
 長さ7センチから9センチの間、1つあたり20グラムから25グラムくらいと、小ぶりに作られ、燻製しない。
 そのため製造直後は、ヴァイスヴルストのように白い。

 他のブラートヴルスト同様、焼いて食べる。

 Bratwurst
 Nürnberger Bratwurst-Klassiker wird 700 Jahre alt
 The Nürnberger Rostbratwurst – small emperess (on duty since 1313) of Bratwurst から引用


  ヴァイスヴルスト(Weißwurst)

ヴァイスヴルスト(Weißwurst)
 ドイツ語で、白いソーセージという意味の、ミュンヘン名物のソーセージ
 細かく挽いた仔牛肉と仔牛の頭肉、豚肩肉の脂肪パセリで作られ、他には玉ネギを入れたり、ナツメグカルダモン生姜レモン等で味付けされる。

 傷みやすく、すぐに味と風味が落ちてしまうため、作り立てであればあるほど良いとされる。
 そのため、ヴァイスヴルストプレッツェルヘレスの組み合わせは、朝食代わり、または朝食と昼食の間によく食べられる。
 「ヴァイスヴルストは、午後の鐘を聞いてはいけない」と言われるゆえんである。

 一般には、ヴァイスヴルストの皮は固いため、皮を剥いて、中のふわふわに柔らかい部分だけ食べる。
 昔は、ヴァイスヴルストの片方を切って、中身を吸い出して食べていたのだそう。

 ドイツの中でも、ミュンヘンは独特の文化を有し、そのためかヴァイスヴルストは、ミュンヘン以外の場所では、あまり食べられない。

 ヴァイスヴルストの起源は、そう古いものではなく、1857年2月22日のミュンヘンのレストラン、ツム・エーヴィゲン・リクト(Zum ewigen Licht)。
 店主のゼップ・モーザー(Sepp Moser)が、ソーセージ用の羊の腸を使い果たしたために、ミンチを豚の腸に充填し、焼いて豚腸が破裂しないよう、10分間茹でて出した。
 これが、ヴァイスヴルストの始まりとか。

 ソーセージ大研究
 ヘラニュース2004年2月号
 The Munich Weißwurst or white sausage
 150 Jahre Münchner Weißwurst Gefeiert wird am 22.02.2007
 Du Königin im Wurstrevier から引用




  ヴルステル(Würstel)

ヴルステル(Würstel)
 ドイツ、イタリア、スイス、オーストリアで食べられている、フランクフルトタイプ(20センチから36センチの大きさ)のソーセージ
 名称の由来は、ドイツ語でソーセージを意味するヴルスト(Würst)から。
 イタリアやスイスでは、フランクフルトウィンナー(20センチ未満)が混同され、呼ばれているが、厳密には大きさで区別するべき。

 挽いた仔牛肉、豚肉豚肉脂肪に香辛料で味付けして、腸詰される。

 Würstel から引用



  クラカウアー・ヴルスト(Krakauer Würst)

クラカウアー・ヴルスト(Krakauer Würst)
 ドイツ、ポーランドを始めとする中央ヨーロッパで食べられている、ソーセージ
 名称の由来は、ポーランドの古都、クラクフ
 単にクラカウアーとも、クラカウアー・ポーランドとも呼ばれる。

 挽いた牛肉豚肉、または合挽きされ、肉は粗く挽かれる。
 ナツメグパプリカパウダー、胡椒ニンニク亜硝酸の香辛料で味付けして、直径は4,5センチに腸詰される。
 1時間の温燻の後、30分蒸す。

 バリエーションとして、小振りに作られるクラカウアー・ヴルスチェン(Krakauer Würstchen)、大振りに作られるクラカウアー・シンケンヴルスト(Krakauer Schinkenwürst)、生ソーセージのロッヘ・クラカウアー(Rohe Krakauer)がある。

 Krakauer から引用



  メットヴルスト(Mettwurst)

メットヴルスト(Mettwurst)


 赤身肉で作られるソーセージだが、同じメットヴルストでもドイツの南北で全く異なる。
 メットの語源は、脂肪のない赤身肉、美味しい肉を意味するラテン語のmatteaから。
 豚肉のみで作られる場合もあれば、牛肉を加える場合もある。

 バイエルン州南東部を中心とする、ドイツ南部、オーストリアでは、味付けした生肉をビニールにソーセージ状に詰めたもの。
 レシピ一例は、豚挽肉におろし玉ネギニンニクペースト、黒胡椒砂糖パプリカパウダー、亜硝酸で味付けして、ビニール袋にソーセージ状に詰める。
 ポピュラーな食べ方は、メットヴルストをビニールから取出し、パンに乗せ、刻んだパセリを散らす。

 北ドイツフランスオランダフィンランドでは、冷燻した後乾燥させたサラミのようなもの。
 レシピ一例は、豚肉牛肉を3対1の割合で挽き、、白胡椒セロリシード、コリアンダー・シードマジョラムキャラウェイシード、マスタードシードを加えて味付けし、羊腸に詰めた後、100度から120度で冷燻する。
 その後冷蔵庫に入れ、乾燥させる。

 上記はあくまで一例で、地域によってさらにレシピは異なる。

 Mettwurst から引用



Last Update 2014.06.16 Created by Majin