ドダン・ブーファンのポトフ
  樟茶鴨(ズィヤン・チャー・ヤー)/四川ダック



 清朝末から食べられている、四川料理アヒル燻製揚げ。北京ダックに対して、別名四川ダックとも呼ばれる。
 成都市の名物料理で、中国語料理名、樟茶鸭
 茶で味付けして、クスノキ(樟とも書く)でアヒルを燻(いぶ)すので、樟茶鴨の名前が付いている。

 四川省では、古くから、水田や川原に家禽を放し飼いにし、祝い事や宴会の時に食べる習慣があった。
 この料理は、成都出身の清朝の名コック、黄静临(ファン・チン・リン/黄静宁とも書く)が考案した。
 黄静临は他にも、冬瓜燕(ドン・グア・イェン)や、烧牛头(ジャオ・ニウ・トウ)等の、現在の四川料理の名菜を考案した。

 黄静临は、西太后にオリジナル料理を出すため、単にありふれたアヒル燻製でなく、西太后飲茶の際の、福建省の茶を使い燻製して、アヒルに燻した茶の香りを付ける事を思いついた。
 この料理は、西太后に大変気に入られたそうである。
 辛亥革命後、清朝皇帝宣統帝が退位し、中華民国が成立したため、失業した黄静临が故郷成都に帰り、料理店を開いた。
 その店は、樟茶鴨を名物にしたところ、大評判となり、成都から四川中に広まった。

 1954年4月、ジュネーヴ協定調印のため、周恩来に随行した有名な四川料理の厨師(コック)、范俊康(ファン・ジュン・カン)が、スイスジュネーヴでこの樟茶鴨を作った。
 これを食べた生前のチャールズ・チャップリンが、この料理を食べて、「世界のどこにもない味だ!」と絶賛したとか、しないとか。

 胡椒花椒ニンニク生姜をすり込んだアヒル肉を半日ほど置き、その後、茶、長ネギ入り水に1日漬け、半日陰干しして、クスノキのチップで温勲し、その後油で揚げる。
 成都市では、100年近く続く樟茶鴨の専門店があり、アヒルを漬け込む汁は、100年間継ぎ足して使われ、自慢の深みのある味わいなのだそう。

樟茶鸭(ズィヤン・チャー・ヤー)


Last Update 2010.04.19 Created by Majin