ドダン・ブーファンのポトフ 無庵(むあん)


住 所
東京都立川市曙町1-28-5 
電話番号
042-524-0512
営業時間
11:30〜14:30、17:00〜20:00
休 み
日、第1月
ジャンル
そば
Web
http://www.muan.jp/


料 理
下記参照
系 統
オリジナル?
評 価
★★★
訪 問 日


 1989年オープンの、立川の手打ちそば屋。現在都内で評判の良いそば屋、雙柿庵(そうしあん)や土家(つちや)、惠土(えど)の修業元として知られる店。
 ご主人の竹内洋介氏はジャズ好きで、もしかするとそば屋でジャズを流したのは、この店が初めてかも知れない。
 店名の由来は、帰るところを無にすれば、自らのあり方を見失わない・・・からだそう。
 平成元年2月にそば打ちを習い(修業元不明)、親元の民家を改造して同年10月にこの店をオープンさせた。
 凄い民家と言うことからも分かる通り、金持ちの坊ちゃんだったのだろうが、凄いのは自らそば耕地を所有していて、契約農家から来るそばと併用して店で出している。
 玄そばからの自家製粉にこだわり、そばを打つ。単なるそば屋と言われたくなくて、料理にも力を入れ、そば懐石を出す。
 ブログ情報では、あまたのレビューで、この店をほめていて、多くは絶賛している。
 本日現在の食べログポイント3.59と、まあまあの評価。値段が高いとか、例によってインパクトがない、被害妄想的変なレビューを除けば、評価は高い。
 食べログのレビューが当てになるのか?と言う議論は別にして、ランチで食べたレビュアーの評価が芳しくないのは、興味深いところ。
 訪問したのは18時30分頃。立川駅北口を出て1階に降り、左折して中央線沿いに直進し、右手側のみずほ銀行脇の道に入り、道なりに180メートルくらい先、4番目の右路地を右折、30メートルくらい先、道の右側に店がある。


 親元の民家を改造したそば屋は、店外観も凝っていて、人によって敷居の高い店に見えるかも知れない。
 店に入ると、土間があり、左手にこあがりの座敷、奥にはテーブル席がある。
 この古民家は、建物の手入れも行き届いて、金がかかっている。素敵な店内の写真は、HPにある。
 店のBGMにジャズが流れていて、忙しくない時には、リクエストにも応じてくれるんだそう。
 入口すぐにこあがりの座敷、奥にはテーブル席もある。
 食べログによると、36席あるそう。訪問時点では満席ではなかったようだが、続々客が来て満席近かったようだ。
 ようだ・・・と言うのは、全ての席は見渡せないから。
 雙柿庵(そうしあん)ではやむなくそば懐石を食べたが、この店ではアラカルトを。
 やきみそ、だし巻玉子、鰊の旨煮、下仁田ネギ1本天ぷら天婦羅春・の盛り合わせ、せいろ、鴨せいろ、ブラン・マンジェいちご大福を注文した。
 本日の料理のコメントと評価は以下の通り。


 喜正 吟醸 ふなしぼり \900

 詳しいコメントは、こちらを見て頂こう。


 お通し

 昆布醤油山椒風味とウドの千切り。
 昆布醤油煮は、甘辛く煮ていて、ちょっと甘目だが味は悪くない。
 しかし山椒の辛味は、日本酒には微妙だったかな。
 ウドの千切りは、作って置いたのか、ウドが乾燥気味だったのは残念。
 味は良かった。


 やきみそ \550  ★★

 店の人にオススメされた事もあるが、日本酒のアテとして注文した。
 西京味噌、ダシ汁、砂糖クルミ長ネギ等で味付けしたもの。
 やや甘目と言えなくもないが、まあ許せる範囲。
 全体的に、味付けのバランスとか、食感の活かし方とかもうひとつな感じ。
 不味くはなく、なかなか美味かった。2ツ星。


 だし巻玉子 \850  ★★

 自分がそば屋では、定番で頼んでいるな(苦笑)。
 雙柿庵(そうしあん)で、さほどでもなかったので、普通に考えれば、そう期待出来るものでないのだが。
 自分の理想のだし巻き玉子は、玉子の質が良く玉子だけで美味い事、美味いダシを使っている事、玉子は混ぜ過ぎずコシを残す事、何も付けず食べられる味付けである事。
 このだし巻玉子の決定的にダメなところは、玉子をコシがなくなるまで混ぜ過ぎている事。
 玉子のコシとは、すなわち白身を混ぜ過ぎないと言う事なのだが、白身と黄身は分かれていた方が良い。
 何より、だし巻玉子の食感を考えると、混ぜ過ぎてはダメだ。
 黄身と白身を完全に混ぜると、玉子のコシがなくなり、食感が悪くなる上、黄身が白みで薄まって、美味くなくなる。
 玉子の質は悪くないが、白身と黄身を完全に混ぜているので、玉子の良さが出ていない。
 使っているダシは良い味で、味付けはもう少し強くても良いが、それでも味は良い。
 なかなか美味かった。2ツ星。
 この玉子なら、玉子のコシを切らずに作ったら、星はアップすると思う。


 玉子焼き用の大根おろし。自分は使わなかった。


 いづみ橋 海老名耕地80 恵 \1,000

 詳しいコメントは、こちらを見て頂こう。


 鰊の旨煮 \1,000  ★★★★

 身欠き鰊を甘辛醤油で煮たもの。シンプルな料理だけに、食材の質がモノを言う。
 米のとぎ汁で戻した身欠き鰊の表面を洗い、脂抜きに下茹でした後、醤油砂糖生姜で煮たもの。
 そしてこの料理は、どの食材も素晴しい。


 身欠き鰊を買って来たのだろうと思うが、臭味もなく味が良い。
 醤油は、それほど色が濃いモノではなく、味付けも薄味気味。
 砂糖も利かせ過ぎず、生姜も最低限。
 それがこの味の良い鰊だから、薄味が活きる。
 かなり美味かった。4ツ星。


 奥能登の白菊 純米吟醸 \1,100

 詳しいコメントは、こちらを見て頂こう。


 天ぷら用の


 てんつゆ。少し甘目だが、味は良い。


 下仁田ネギ1本天ぷら \1,000  

 下仁田ネギを衣をつけ、まるごと揚げた天ぷら
 1本丸ごと煮たのもあったが、丸ごと天ぷらは面白いなと、注文した。
 下仁田ネギは、生だとかなり辛味の強い味なのが、火を通すと一転甘味が出る。
 天ぷらも同様で、油で揚げて、火が通ると甘味が出る。


 それは良いとして、何じゃこの衣は?グルテンは出ていないが、それでも衣としてなっちゃない。
 油切れも悪く、恐らく揚げ温度も低かったのではないか?と思われる。
 下仁田ネギは良いのだが、それを揚げた天ぷらの技術があまりに稚拙。
 イマイチな味だった。無星。


 天婦羅春・の盛り合わせ \1,000  

 ふきのとううるい天ぷら
 天ぷらの衣については、下仁田ネギ1本天ぷらの項目を見て頂こう。
 ふきのとうは、ほろ苦さがあり、春の訪れを感じさせる。
 うるいも、少し青い香りがし、ほろ苦さがあり、油で揚げると甘味が出る。
 とは言うものの、このとんでもない出来損ないの衣では、どうにもならない。
 イマイチな味だった。無星。


 せいろ \840  ★★

 つゆの特徴

 甘辛バランスの取れた、薄目のつゆ。
 カツオ節の風味が良く、かつ使っている醤油の質も良い。
 美味いつゆだ。
 しかし、恐らく雙柿庵(そうしあん)と同じような食材を使っているはずが、美味さにおいては残念ながら雙柿庵(そうしあん)に劣る。


 並そばの特徴

 二八並そばだろうか?そばは、しっかりつながっている。
 そばのエッジは、それなりに立っているものの、打ち立て同様には思えない。
 少なくとも、打って数時間・・・もしかすると、昼間打ったものかも知れない。


 香りが強くはないが、それでも並のそば屋の並そばよりは、味は良い。
 しかしこのそば、何も付けずに1枚食べるのは難しい。
 そしてこのつゆ・・・なかなか美味かった。2ツ星。


 鴨せいろ \1,680  ★★★

 鴨つゆの特徴

 自分が残しているこの店の記録に、鴨せいろを食べろと書いてあった。
 恐らくブログか何かに、鴨せいろが美味いと書いてあったのだろう。
 そばの基本は、冷たいもりだが、もりが美味いからと言って、鴨せいろが美味いとは限らない。
 鴨の風味を生かすつゆは、もりのつゆとは、作る視点が違う。
 醤油かえしを薄めて、ダシを加えて旨味を増す。鴨と相性の良い味付けにする。
 当たり前だが、ブロイラー式に育てた鴨を使っては、美味い鴨せいろにはならない。
 質の良い鴨は値が張る。
 しきり、美味い鴨せいろは、値段も高くなる。
 この鴨は、冷凍したモノのように思えるが、鴨自体の質は良い。
 せいろでは、良い評価には書かなかったが、つゆも良い食材を使っているように思える。
 良かった時の流石(さすが)には及ばないが、それでもなお、この鴨汁は美味い。


 並そばの特徴

 せいろのコメント参照。

 つゆが美味かったので、3ツ星。
 これでそばがもっと良くなったら、星はアップする。


 鴨汁に合いますと言って出された、店オリジナルの唐辛子調味料。
 相性が悪いとまでは言わないが、自分的には使わない方が好きだな。


 そば湯の特徴

 そばの茹で汁に、少しそば粉を入れたそば湯。


 酒粕のブラン・マンジェ \700  ★★

 元々イタリア語で、ブラン=白い、マンジェ=食べ物。
 通常は、濃厚な牛乳に風味付け、甘い味付けをして、ゼラチンで固めたもの。。
 こいつは、こが乗った和風な酒粕入りブラン・マンジェ
 ブラン・マンジェ生地は、酒粕の他、牛乳ともしかすると生クリームも加えているかも知れない。
 ゼラチンの加え方は気に入らなく、粘りつくような食感。
 味自体は悪くないが、この食感で美味さ半減。
 こも意味が分からない。こがブラン・マンジェを美味くしたりしない。
 酒粕も意味不明で、奇妙な風味のブラン・マンジェとなっているのみ。
 なかなか美味かった。おまけ2ツ星。


 いちご大福 \700  ★★

 写真はカキ氷・・・じゃなくて、いちご大福(笑)。
 写真では分かりにくいかも知れないが、700円なのに小ぶりなのが1個(涙)。
 いちご大福は、大福の餅、そしてが美味いのはもちろん、しっかり酸味、味わいが強いイチゴで、餅、イチゴのバランスが良い事。


 餅、とも悪くないが、餅、イチゴのバランスが悪く、餅もも存在感が強い。
 イチゴは、700円するせいなのか、糖度の高い良品。
 しかし酸味は強くなく、味わいも地味、糖度が高いのが災いして、の甘さに隠れてしまった。
 なかなか美味かった。2ツ星。



 雙柿庵(そうしあん)の修行元だが、少なくとも料理は雙柿庵(そうしあん)の方が、ずっと良かったな。


Last Update 2013.04.07 Created by Majin